アプリを多言語化する前に知っておきたいこと(ローカライズの核)

 

夢のアプリの完成!嬉し涙が溢れてきそうですね。この瞬間は本当に感動するものです…と言いたいところですが、多くの人がそうでもありません。なぜなら、何も安心できないから。マーケティングをしなければ…今後のアップデートはどうだろうか…などなど、考えることが山ほどあります。これからアプリを開発しようとしている人にとっては少し興ざめかもしれません…しかし、決して、そんな捉え方はしないでもらいたいところです。私が言いたいのは「まだ一息つくには早すぎではありませんか?」というメッセージです。もちろん達成感はあります。その達成感を胸に、さらなるやる気の源に変えて…さらなる高みへ!

 

そんな訳で今回はアプリの多言語についてお話をさせていただきます。アプリの多言語化はあらゆるアプリにとっての課題であり、面倒な部分でもあり、リスクでもあり、チャンスでもあります。かなり長いお話になるので、ひょっとすると、途中からはまた別の記事でご紹介することになるかもしれません。

そもそも多言語化って?

 

多言語化とは…というお話です。簡単に言えば、色々な翻訳に訳すということ。しかし!!!そんな簡単な作業ではありません。もちろん翻訳なのですが…ちょっと違います。まず、翻訳という言葉は英語ではTranslationです。これは言語Aの文章を言語Bに変換する作業を意味します。

 

Translateの本来の意味をしらべてみましょう。一つ目の意味がこちら。

 

express the sense of (words or text) in another language.

 

意味:言葉や文章の意味を他の言語で表現する

 

つまり、ある言語で意味をなす言葉や文章を変換して、他の言語を使う誰かに理解してもらうということになります。言語の壁を超えた意味の伝達ですね。

 

二つ目の意味はこのようになっています。

 

convert something or be converted into

 

意味:何かを(何か他のものに)変換する

 

より、広義になりますね。そうです、Translateにはこのような意味もあるのです。どちらかというと、こちらがよりコアな意味でしょうか。ここから感じ取っていただきたいのは、少し機械的な雰囲気です。意味が通るように、ある言語から他の言語げ「換える」ということです。

 

そして、アプリの多言語化はこの翻訳だけではありません…というお話です。アプリの多言語化の際には、Translateではなくて、Localizeを目指しましょう。Localizeは日本語でも「ローカライズする」と言われます。何のこっちゃ?となりますね。ローカルという言葉はご存知でしょうか?そこから理解していくのが一番簡単です。ローカルレストランや、ローカルな人々といった文脈で使用されますね。つま理、「地元の」雰囲気が漂っています。ある土地や地域に固有のものです。ローカライズするのは、つまり、何かを「その地元風に」すること。そういうことです。単なる翻訳ではありません。

ローカライズの理想とは?

 

理想は、間違いなく「え?翻訳された結果ですか?」と言われることです。もともとその言語で開発されたアプリだと思われたら勝ちですね。しかし、これは簡単ではありません。かなり大変です。ローカライズの際には、言葉を丁寧に訳すことは基本ですが、これに加えて、その国(言語が使われている「地元」)の文化やテイストといったところまで理解する必要があります。具体的には…日本語でレストランの検索アプリを作ったとします。App Storeで使用するスクリーンショットには牛丼の有名チェーンの写真を(もちろん許可を得た上で、でしょうが)使いました。ここにある文字をただ英語に変えて、フランス語に変えて、ローカライズしたと言えるでしょうか。いいえ、全くダメです。もちろん、理解してもらえる…ところまではいくでしょう。しかし、全然「地元」に溶け込めていません。よそ者扱いされますね。

 

都会から来た転校生が田舎の学校で妬まれいじめられ…じゃないですけど、それに似た雰囲気です。どちらが都会でどちらが田舎かはこの場合関係ありません。私が言いたいのは、その場所の色に染まることの重要性です。どれだけ、仲良くしようと頑張っても、方言が話せなきゃ…意味がよそ者なのです。

 

今回はここまでにしておきましょう。アプリの多言語化といったら、まずはこの発想を取り入れてください。これこそがローカライズであり、名詞で言えばローカリゼーション(またはローカライゼーション)です。